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だから僕は、「ホントだよ。」と優しく囁き、ついでに、しっかり誤解も解いておいた。
「僕は睨んでたわけじゃないよ。あれは愛里のことばかり考えていたから……。僕、考え事すると表情が怖くなるみたいなんだ」
すると愛里が急にクスッと笑い、突然僕の唇に自分の唇を重ねてきた。そしてゆっくりと唇を離すと、悪戯っぽく微笑んだ。
「なぁんだ……じゃあ私たち、一年も無駄な時間を過ごしちゃったんだね」
僕はあまりの出来事に、頭がクラクラした。嬉しさのあまり、愛しい彼女をますますギュッと抱き締めた。
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