0人が本棚に入れています
本棚に追加
昔々、と言っても今から十日程前の事ですが、小学生の妹が高校生の姉に言いました。
「お姉ちゃん、うちの小学校の七不思議って、知ってる?」
姉は驚きました。姉も妹の通う小学校の卒業生なのですが、そんな話は聞いた事もなかったからです。
「知らない。どんなやつ?」
「うーんとね…。私は二つしか知らないんだけど、…」
曰く、北館二階の男子トイレの水道の蛇口は、どんなに閉めても、水が垂れる。
「水道業者呼べよ」
曰く、真夜中になると、学校中の防犯ブザーが鳴る。
「直せよ!」
「というか、これ本当に七不思議?突っ込み所の多い都市伝説よりお粗末だぞ!…で?」
「で、って?」
「いや、何か有るんだろう?いじめを受けていたA君の霊が…とか。」
「無いよ。そんな非現実的なモノ」
「無いんかい!(ていうか小学生のくせに非現実的言うなよ…。)だったら、もっとポピュラーな学校の怪談にしろよ。それで、七不思議の半分以上は埋まるだろう。
トイレの花子さん又は太郎さん、
走る二宮金次郎の像、
動く人体模型、
ひとりでに鳴るピアノ、
美術室の動く石膏像、
モナリザの眼が動く、
多目的教室の隅の呪われた机、
絵から抜け出すベートーベン、
体育館で勝手に跳ねるボール、
校長室の絵の謎、
マイナーな所では
四時ばばあ、
秘密の地下室
とか…。七つ目は永久欠番として、これだけで六つはとっくに超えてるよ。」
「古臭い」
「悪かったなどうせ私は古臭い話が好きだよ!」
最初のコメントを投稿しよう!