コラボ小説~苦労人~

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その竜と呼ばれた男に視線を向けるとなるほど、さっき感じた人の目を惹く力はこれだったのかと納得した。 容姿端麗に美男子、八方美人などとさまざまな呼び方が出来るが…… いや、八方美人は違うな…… ともかく、俺の今まで見てきた中で、飛びきりのイケメンなのである。 ここであらかじめ一つ言っておくが、俺はそっち方面の趣味はないので、そこんとこよろしく。 ちなみに男がその手の美男子を見て、湧き上がる感情はただ一つである。 ーー理由はないけど、やっぱコイツ、ムカつく!!ーー しかし、当の本人はこっちの感情など気付くはずもなく、めんどくさそうに切り捨てた。 「うぜぇ…… 周りにも迷惑だし、いい加減黙れよ?」 元も子もないセリフである。 しかし、本人たちはそれでコミュニケーションが通用するらしく、 「うっわ、ひっでぇー!! そんなこと言うと由貴ちゃん、浮気するわよ!?」 などと傷付いた素振りなど全くなさそうな感じで、大袈裟に(さらに気持ち悪い口調で)のたまっていた。 ってか、浮気ってどんな関係だよ、コイツら……
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