風と土 ~<時の足音>

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柳 『ほぉ~、あの山路様の …確か貴方の兄上様は、 神戸城で数回お会い致し ました。 武芸が良いと神戸の殿が 可愛いがられていらしゃ いますな、御父上も又、 素晴らしき信の武将と名 高い、貴方様は、お二人 の良い肉親をお持ちで、 なによりですな。 私し「柳 勝茂」商人を しております。』 伸行 『有りがたい事です。良 い肉親に恵まれ、お蔭様 で好き勝手させて貰えて ます。(ニコリ)』 三次 『柳様・伸行様あちらで お話しを』 三次は浜辺に石を置き、 魚を焼く準備した所に二 人を連れて歩きだした。 三次 『実は、柳様のお話しを つい、致してしまいまし た。申し訳ありません』 勝茂 『全てか?』 三次 (申し訳け悪そうに)  『はい』 勝茂 『困った奴だ…まぁ仕方 ない、私が信用してる、 お前だ気にするな。 (三次の眼を睨み) だが、今後は、他言無用 よいな』 (信頼の高い三次を、こ こまで手なずけるとは、 父・兄よりも優れている か…さて、この男何の目 的で俺に接触しに来た? )
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