やっとのことで

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そして、彼の鎌の先端が、伸びた。 「……っ!!」 ウィズシーさんの鎌がイクトミの背中と腹ギリギリで止まっていた。 ウィズシーさんが少し伸ばせば、イクトミにきれいな穴が空くだろう。 「……降参してくれるかな?」 きっと、観客にはウィズシーさんが走っていって、鎌を突きつけている今しか見えなかっただろう。 「……ね? 君も痛いのは嫌でしょ」 「……はぁ。わかりましたよ」 イクトミが槍を落とし、両手を上げた。
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