第3話 ある晴れた日のこと

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まだなにかあるのか? このワガママ姫は。 「ん?どうした?」 そう言ってシンデレラの足元を見るとなんと、裸足だった。 「……また裸足か……。 お前どんだけ裸足好きなんだよ」 「ほ……!放っておいてよ! 気がついたら脱げて無くなってたの!」 「無くなってたの……って、 クツを無くすなんて本当にシンデレラみたいだな……本物だけど」 「むぅ……」 シンデレラはうつむきながら涙を拭うだけで一向に立とうとしない。 「仕方ないな…… ほら、おぶってやるから掴まれ」 そう言ってぐい、とシンデレラの手を引っ張ってやる。 こうなったらヤケだ。 意地でも連れて帰ってやる。
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