第3話 ある晴れた日のこと

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「あ、あり……ぅ……」 シンデレラがボソッと何か呟く。 「ん?なんか言ったか?」 「えっ?あ……う、うん! なな、何でミツマサ今日はこんなに優しいのかな~って!」 まぁ、当然の疑問か。 でも俺にも分からないんだよな。 ほっとけない。 そう言うには軽すぎて、 好きだから。 と言うのには重すぎる。 そんなキモチ。 だから俺は曖昧な気持ちを曖昧に伝えるための、 今にピッタリな言葉で答えた。 「未来の旦那様が、 未来の奥様を優しくエスコートするのは当たり前……だろ?」 と。 それを聞いたシンデレラは 「………ばか」 とだけ言い、 後は眠ってしまったのか、ずっと静かに黙っていた。 ……のだが、帰ってからがヒドかった。
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