第4話 「ガッコウっておいしいの?」

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どこかわからぬ薄暗い部屋の中……。 綺麗な刺繍の入った絨毯の上に白いネコが一匹佇んでいる。 そのネコはやや緊張した面もちで 目の前に座る黒いベールにおおわれた人影に一礼し、まるで独り言のように静かに話し始めた。 「報告が滞ってしまい、申し訳ありません……。 瀬川光雅とシンデレラの様子ですが、いたって順調です。 当初の計画通り、2人は同じ屋根の下に住み始め、このまま上手く行けば"真実の愛"に辿り着くのも時間の問題かと……」 椅子に座った人物はそれを味わうように静かに聞いてから自らの愛猫に口を開いた。 白いネコは2、3度ゆっくり頷くとまた話を続けた。
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