プロローグ 桜
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二人の声が風に乗って桜の木を揺らした。 「じゃあ……またね……」 「まって! 約束だよ……忘れないでね」 背を向けた少年に少女は小さく言葉を紡【ツム】いだ。 「うん、絶対戻ってくるよ……君と桜の木に逢うために!」
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