第四章 白浜臨海高校

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 佑樹の言葉にその場がどっと沸いた。  キャプテンの取り巻きの一人が笑いながら佑樹に近づいてきた。 「あんた、バカ? そんなの許されるわけないでしょ?」 「そ、そうよ佑樹君……私は大丈夫だから心配……もがっ!?」  佑樹は突然口を開いた紅葉の口を塞いだ。  そして取り巻きの一人に冷たい笑みを浮かべた。 「もしかして……早乙女が走るの怖いの?」 「な……なんですってぇ!?」 「クスッ。その顔は図星かな? なんせ記録会って言うほどだ、なんか大事な理由でもあったりするんじゃないかと思ってね。どうなんだい、キャプテンさん?」  キャプテンは苦虫を噛み潰したような表情になったあと、重たくなった唇をモゴモゴと動かした。 「……記録会の結果でレギュラーと出場者を決める」  それを聞いた佑樹はニヤリと笑い、紅葉から手をどかした。 「なるほど、そりゃあ一年ホープには消えて欲しいよな。来たばっかの一年がレギュラーになったとなっちゃあ、先輩としての示しがつかないし。だから適当な理由を付けて早乙女を参加出来ないようにしたってわけか……実力で勝てないからってみっともねぇな、おまえら」
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