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ある日、奴がいた 俺がアパートの階段を昇り切ると白く大きな姿をした奴が居るのを気付いた 俺の部屋の前で、ふてぶてしく昼寝をしていた 俺はひるまず、奴の前へ近付いて行った 近付くにつれ、奴も俺に気付いたのか白い尻尾を盛んに振っていた あと一歩の所で、奴は起き上がり伸びながら欠伸を欠いていた そして、俺に向かって 「ニャ~ゴ」 と一鳴きし、飛び去っていった 数日、その行為が繰り返し続いた 俺は奴に次第に興味を覚え始ていた 白くて大きな奴に、触れて見たくなったのだ 「雄?雌?しかし、えらく貫禄のある猫だなぁ~!しかし、何で俺の部屋の前なんだろう?」 と呟き始めたのも確かだった。 或る日の事、俺が奴がいるか?どうか?遠くから覗くと、俺の部屋の扉に奴が匂いを付ける行為をしていた 「おや?何時もは寝ている筈なのにぃ!どうしたんたろう?」 首を傾げながら、俺は部屋の扉に近付いて行った アパートの階段を昇り切ると、奴が俺に向かって歩いて来た そして、俺の脛に額を当て擦り付けて来た 白く長い尻尾を「ピ~ン」と、立てながら脇目も振らずに匂いを擦り付けていた 俺は一時的に、拘束されたように身動きが出来なかった 奴は満足したのか、俺の脛から離れて、今度は自分の体を舐め始めた 俺は、奴の行為に好感を覚えた
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