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その日から奴は、そのアパートの階段付辺で俺の帰りを待っていた 奴は自分の彼女の手下?で、俺を監視する役目を負わされてるのか?と思ってしまうくらいだった そして俺が帰って来ると、その巨体を「ユッサ!ユッサ!」と揺らしながら俺の脛をめがけ突進し、自分の匂いを付ける 俺は、その行為が終わるまで、暫らくそこで立ち止まる そして奴が満足し、自分の体を舐め始めると、俺は解放されたように自分の部屋へと入る 或る日、お昼頃、部屋に戻ると奴はいなかった。さすがに、定時でないので「ホッ!」し、部屋に前まで行くと奴がいた 俺の部屋の奥二軒目で、ちょこんと座り、その部屋のドアを睨んでいた その様子に興味をそそられた俺は、自分の部屋のドアの影から奴の様子を観察し始めた すると、数分後 奴が睨んでいた、ドアが開き始めた。そして、開いた隙間から赤い丸い器が出て来た。 餌が入っているのだろう、奴の前にその器が置かれるとすぐに、奴は顔を沈み込ませた 「なるほど!」、その部屋の人が最近、餌付け始めたのかと俺は納得した 脇目も振らず、赤い丸い器の中に顔を沈めてる奴を見て、 「奴にもここに来る、奴なりの理由があるのだなっ」 と思いながら、俺は静かにドアを閉めた
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