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日記は八月七日で終わっていた。続きは書いてあるようだがとても汚くて読める字ではない。
「…あの怪物は…人間だったのか…見つけてくれとか言ってたな…」
渡辺は鍵を見た。79と刻印がある。
「コインロッカーになにかのカケラを隠したのか…ちょいとした宝さがしだな。…謹慎だし…暇つぶしに行って来るか。」
渡辺は浅野村が怖かった。しかし好奇心と説明のできない使命感に駆り立てられていた。
「明日は東と飲みに行くんだったな……まぁいいか…適当に言い訳するか。」
渡辺は浅野村へ向った。前に来たときと変わらない。遠くに捜索隊が見えたので避けて移動することにした。
「八月七日…民族学者が行方不明だって通報がくる一か月前くらい前か…まさかあの怪物は…」
渡辺はあの怪物は民族学者の成れの果てだったのではないのかと考えていた。なにかの影響で人間が怪物に…。
「コインロッカーは…どこだ??…そうだ…鍵に…」
鍵には79と刻印。うらに浅野ホテルと書いてある。
「浅野ホテル…バス停の前にあったやつかな?でもあっちには捜索隊がいるし…」
謹慎の身であるため見つかると厄介なことになる。渡辺は捜索隊が引き揚げるのを車の中で待つことにした。
「夜まで待つのか…。暇だな」
渡辺は寝ることにした。夜にロッカーを開け、明け方までに学校へ向かおうと考えていた。
そして夜が来た…
ドンッ ドンドンッ
車を叩かれる音で目が覚めた。
「まずい…捜索隊に見つかったか…また絞られるのはごめんだなぁ…」
しかし外を覗いた渡辺は驚愕した。車は10数人の異形に囲まれていた。そして車を破壊しようとしているのか、激しく叩いてくる。
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