遭遇

2/3
前へ
/63ページ
次へ
上北町の公立上北高校に通うごく普通の高校生、潤。 潤はこの日、家の自分の部屋にいた。 『はぁーー………何もする事無ぇな。』 潤は、本棚に置いてあるマンガに手を伸ばした。 その時、何か視線のようなものを感じた。振り向いた途端、潤は何とも言えない恐怖に全身が凍りついたように動けない。 (……誰…か……いる!) 潤は震え始めた。 そこには、自分と同い年くらいだろうか、一人の青年が立っていた。 しかも、肌が青白く、体がうっすらと透けて、向こうの壁が見えている。 『だ、誰だ!?』 青年は答えようとしない。 『おいっ!誰だって聞いてん……』 『うるさいよ…』 突如、潤の体が後ろの壁に叩きつけられた。 『カハッ!!』 潤はいきなりのことに動揺していた。 『な、なん…………だ……』 潤は意識を失った。 その時、青年が発した言葉は 『すべてがゼロになる。』
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加