消失

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結城の存在が消えた。 あいつは言っていなかったが、“ゼロになる”というのは、恐らく、その人物の時間が0になるという事なのだろう。 『結城………』 あいつは、俺の周辺の人達をすべて消す気なのか。 潤は、自分以外誰もいなくなるのではないかという恐怖心にかられた。 ……いや、そんなことさせない。家族や友達を簡単に消されてたまるか! (必ずくい止めて見せる!) しかし、一体どうすれば良いのか、潤にはわからなかった。 というより、この世の誰も知り得ないことだが。 とりあえず、潤は自宅に戻って考えることにした。 自宅に戻った潤は、あの青年について考えた。 『あいつは、恐らく人間じゃない。信じたくないけど霊みたいなもんだろうな。』 冷静に考えているが、内心は焦っていた。 (一刻も早く、あいつの魔の手から逃げる手段を考えなければ、大切な人達が消えてしまう……) 潤は必死になって、対処法を考え続けた。
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