覚醒

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そんなある日、友人から電話で妙な依頼を受けた。 彼は新しく店を出そうとしているのだが、借りた店舗の一角がなんだか気持ち悪いので見てほしいというのである。何でも並びの店舗は繁盛するのに、その店舗だけは店が入っても不思議とはやらず半年くらいで閉店を余儀なくされるといういわく付きの店舗だそうなのだ。 電話で話を聞いてすぐに私は霊視をした。するとそこには白髪頭の老婆が見え、その老婆は半狂乱になって『くるな!おまえたちはわしのところにくるな!でていけ!』と叫んでいるのである。 まだ霊視になれていない私は大して気にとめずにいたのだが、友人の勤める学校に用事があってよったところ、霊感のあるという先生が私を見るなり『大丈夫ですか?』と駆け寄ってきたのだ。 彼女によると私の右肩には老婆がぴったり寄り添っているというのである。 『とれますか?』と聞くと彼女は笑顔で『私には無理です』と💦 私は仕方なしに老婆をくっつけたまま日常生活を送ることになったのである。
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