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すると男……片桐 冬夜は、飛希を腕に抱いたままバツが悪そうに俯いた。
「騙してごめん……。以前、会社のパーティで君を見て、一目惚れして……。だけど僕には婚約者がいたから、そのままじゃ君と結婚なんて出来ない……。だから、婚約を破棄するまで家に戻らない、って家を飛び出して、庶民生活の勉強も兼ねてあんなところで貧乏暮らししてたんだ。そんなとき君と出逢って付き合うようになったのは、本当に偶然だったけど……」
そして飛希を腕から解放すると、飛希と向き合うようにして立った。
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