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冬夜は、しばらくなすがままに叩かれていたが、やがて飛希の顔にそっと手を触れると、「ごめん……。君の家族に対する愛情を利用したんだ……。ごめん…──」と囁き、再び飛希を抱き寄せると静かに唇を重ねた。
「んッ…──」
飛希はその唇を素直に受け入れ、しばらくしてゆっくりと唇が離れると、「……婚約、成立だよね……?」と呟き、そのまま事切れたかのように眠ってしまった。
冬夜はそんな飛希を抱き上げ、優しくベッドに寝かせると、寝顔を見つめながら囁いた。
「約束するよ……。君を幸せにする。ずっとずっと大切にするよ。僕の、愛しい人…──」
そして眠っている飛希の唇に、再び口づけを落とした。
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