Epilogue

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そしてその夜、ホテル・ラグーンのインペリアル=スイートのベッドの上で、冬夜は自分の隣でスヤスヤ眠る新妻・飛希の寝顔を見つめながら、二年前と同じことを呟いたのだった。 「約束するよ……。君を幸せにする。ずっとずっと大切にするよ。僕の愛しい人…──」 するといつの間に起きたのか、飛希がゆっくりと目を開け、「私も愛してる……。冬夜、幸せになろうね……」と呟き、冬夜にそっとキスをした。 冬夜はそんな飛希をギュッと抱き締め、「うん……」と頷きながら飛希の髪を撫でると、抱き締めたまま眠りについた。 二度と離さないように……。 二度と離れないように……。 …──後に、このインペリアル=スイートは、従業員のあいだで別名【ラバーズ=スイート(Lovers Sweet)】と呼ばれるようになり、恋愛成就の部屋として密かに噂されるようになったのだった…──。
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