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「!」
突然後ろから声をかけられた。
「お前何やってんの?」
「龍斗!」
龍斗だった。
この時一瞬龍斗が救いの神に見えたのは、きっと錯覚なのだろう。
「うっひゃーすげえ雨。何、傘忘れたの」
龍斗は折りたたみ傘を目の前でちらつかせながら言った。
「うん。入れて?」
私はさりげなく頼んでみた。
「おう」
案外あっさり入れてくれた。
「えっと、それから二人で相合い傘してー……。!そうだ、その後水たまりですっころんだんだ!二人で!!そしたら、なんかどっかのアニメの如くスタツアみたいなのを体験してーんで意識を失って……。!龍斗はっ!?」
葉月は周りを見回した。
「う……」
何処からか呻き声が聞こえた。
「龍斗!?」
葉月は急いでうめき声のする方へ急いだ。
「龍っ……?……エル君?」
「ん……?あ……葉月……さん?」
葉月が向かった先に倒れていたのは龍斗では無くエル・朱雀だった。
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