第一話:あっと驚き‼突然海賊になっちゃった⁉

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「なっ何でエル君がここに!?」 「僕にもさっぱり……。と言うかここは何処ですか?」  エルは立ち上がりながら言った。 「分かんない。なんか船の上っぽいんだけど……」 「船?」  エルは周りを見渡した。 「これって……かなり昔の船じゃないですかっ!」  エルは船を見ながら分かりきった事を叫ぶ。 「んなこたわかっとるがな。ところでなんでエル君がここに?」 「僕にもさっぱり……ただ、雨の中、急いで走っていたら滑って物の見事に水たまりに頭をつっこんで……そこから記憶が……」  エルの言葉を聞き、葉月は頭を抱える。 「私と同じパターンか……。あ、龍斗!龍斗何処っ!」  葉月は思い出したように叫ぶ。 「こっ……ここ……」 上の方から声がした。 「龍斗っ!?」  どうやら見張り台から聞こえたようだ。それに気づいた葉月達は見張り台を、よく目を凝らして見つめた。 すると、見張り台の所から足と手が生えているのが分かった。 「い、今降りる……」 「だ、大丈夫……?」  龍斗は見張り台から延びる網を伝って降りてきた。 「あー……腰……打った……」  龍斗は腰を押さえながら葉月達へ近づく。 「あれ、なんでエルまでいんだ?つか、ここ何処」  誰もが思う疑問を龍斗は問うが逆に、こっちが聞きたい、と言う二人分の視線が、龍斗に向けられただけだった。 「なんかこの分じゃ白也も来そうな「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」 ザッボーン! …………。  龍斗の声を遮る悲鳴と共に、白也らしき物が空から降ってきて海に落ちた。 「……今の、白也……?」 「「……」」 …………。 ダッ!!  三人は一斉に白也らしき物が落ちた方へ駆けより、海へ落ちない程度に身を乗り出す。  しばらくすると海面に陰が浮かび上がってきた。 「……ぷはっ!たっ助けっぶはっ!!誰っ……かっ助けっ……てっ!!!」  何とか水面から顔を出した白也は、手足をばたつかせてあっぷあっぷしていた。 「白也だ……」 「白也先輩だ……」 「白也先輩ですね……」  葉月達は声を合わせる。 「みっ見てないでっ!た助けって……!!」 .
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