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既に女の子は 真っ直ぐに顔を上げ 塩澤の手に集中していた
「それとも クッキーがいいかな?
チョコレートは嫌いじゃない?
彼が言う度 手のひらはくるくると回り
魔法の様に代わるがわる色んなお菓子が現れた
「あれ? どれが好きか教えてくれないの?じゃあ…
塩澤は そう言い もう一度クルリと手のひらを返すと
持っていたお菓子は全て消えてしまった
「うぅっ……うぇっ
消えたお菓子を見て 泣き止みそうに見えた女の子が また 鼻をグズグズ鳴らした
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