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『帰ろう…』
その言葉の意味が
自分の中で
千葉に居ちゃダメだ
そんな気にさせる
『先に帰りな…俺はまだここに残るから』
『ダメ!一緒に帰るの!』
俺の腕を力強く
引っ張り歩き出す
振りほどこうと思えば
出来なくもない
だけどしなかった
何故だろう…
チョッとミドリと被る
『ヒロさ~ん!!』
前から走ってくる
燈菩?
『ハァハァハァ…間に合いました……か…?ハァ…』
『燈菩君、間に合わなかったよ……』
『何の話よ??燈菩が何で来る?』
『カナチャンに連絡あってヒロさんが暴れてるから止めに来てって…』
カナを睨みつけ
再び燈菩の顔を見る
『燈菩…オメー』
『何も無かったみたいで良かったぁ』
俺の居場所を教えた事
今は胸に…
『悪かった…帰るか…』
少なからずとも
心配してくれる人が居る
それだけでも
千葉に居る理由があるか
ミドリ…俺は少しだけ
幸せを感じるよ
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