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金色の長い髪に、
深い、マリンブルーの眼。
白い肌は、搾りたての早朝のミルクを思わせる。
「……わた、し?」
画の中には、私……いや、私にそっくりな人がいた。
多分、私より幾分も年上だと思われる女性が、優しくほほ笑んでいる画。
私はそれが、1番綺麗だと感じた。
最初は、私にそっくりって思っていたけれど……今では全然そう思えない。
いや、ここまで言うとヘコんでくるけどね。
彼女は、私なんかよりも断然美しかった。
いや…私が見た人の中で1番美しかった。
私はまるで、
時が止まったかのようだった。
瞬きをしないまま、
再びゆっくりと落ちて行った。
どこまでも…。
どこまでも…。
どこまでも…。
私は堕ちて行った。
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