7人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「そんな… 貴方達には迷惑を掛けられません。」
「なら仕方ないけど、何にしろ人間は迷惑の塊なんだ、気にしない方がいいよ。
じゃあ、これで。」
彼は笑顔で後ろに向き、通路へ入っていった。
「…待って!!」
――やっぱり、行きたい。
彼は振り返った。
「迷惑… 王女である私でも、掛けてもいいですか…?」
ユカは恐る恐る彼に聞いたが、彼は笑顔で、
「多分!!」
と答え、手を差し出した。
「そこ、段差あるから気をつけて。」
――お父様、少しの間、旅に出ます。 勝手をごめんなさい… そして貴方。
「…ありがとう」
「ん? 何?」
彼には聞こえていなかったようだ。
「ううん、何でもない。」
ユカは笑顔で返した。
この時、通路が真っ暗なせいで分からなかったが、彼の顔は赤く火照っていた。
AM1:30
コウとユカ、十字路にて三人と合流。
最初のコメントを投稿しよう!