5人の逃走劇

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その後、ハル以外の二人は驚いていたが、説明すると、今度は王女であるユカに会えたことに大いに喜んだ。 カズキにおいては、彼女の小さい頃の補佐官だったため、涙を流す始末だった。 「やっぱり連れてきたんだね…」 半ば呆れた口調で問いかけるハルだが、少し笑って、 「それでこそコウなんだけどね」 と今度は感心したように言う。 「何はともあれ、読心術のつかえるお前の方がすごいんだけどな。」 「ははっ まぁ、絶対に助かろう。」 「あぁ。」 城下町門が見えた辺りだった。 「護衛、いるね…」 ハルが呟く。 ハルは何と言っても視力が群を抜いて優れている。 きっと間違いないのであろう。 「ここからしか無理だよなぁ」 ケンは呟く。 「強行突破あるのみだ。」 カズキが静かに言った。 「僕ら三人は突破、コウはユカ様の護衛しながら突破した道を走る、いいね?」 「任せろ。」 そして、ハルの一歩から作戦は始まった。
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