居酒屋西屋

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梅垣の注文から5分程で枝豆と酎ハイが届いた。 更に頼んでも無いのに唐揚げときんぴらゴボウまで一緒に持って来る。 『あの~…頼んでないのですけど…』 梅垣は大将に申し訳なさそうに言う。 『心配するな!サービスや!』 無愛想な顔した大将が呟く様に言う。 すっかり得した梅垣は遠慮なく唐揚げときんぴらゴボウに箸をつけた。 更にサービスですっかり気をよくしたのか梅垣は大将にこの後声を掛けた。 もちろん聞きたい事は2階の西さんと西屋の関係だ。 すると大将は意外な程早く2階の住人は自分と娘の2人である事を認めた。 しかも親切にも3日後また店に来る事を伝えると娘を3日後バイトとして呼ぶとまで言い出したのであった。 これじゃ今日来たの逆効果やん… 梅垣は3日後の事を考えると更に気が重くなったのであった。
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