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昨日までいつも1人で居た部屋になぜかもう1人居た。
(いや~にぎやかになって良かった😃)
何て思う訳ないやろ💢
などと思いつつロクに挨拶もせずにテーブルに化粧品&鏡を置いて化粧を落としている女の子を見て梅垣は苛立っていた。
だが話しかける事が出来なかった。
どうも派手なこの女の子は梅垣の苦手なタイプだからである。
頼りの松井は厚かましくも大して説明もないまま自分の部屋に帰っていた。
(気まずいな…)
梅垣のストレスが頂点まであがろうとしていたその時だった…
『毎度!北田愛😃18歳のホステスっす!』
いきなり女の子が梅垣を見て自己紹介をした。
『あっ…どうも』
完全に梅垣は動揺して声が裏返った。
『えっと…名前は?』
『梅垣和良』
『じゃあかずよし君って呼ぶわ』
『…ああ』
展開の速さについて行けない梅垣はとりあえず相づちを打った。
『ところでかずよし君は彼女おるの?』
『はぁ~!…いきなり何で?』
『まあいいやん』
愛はおかまい無しに言葉を続けた。
『まあ…隠す事ちゃうからいいけど…今はおらんよ』
『どれくらい?』
『約1年かな…』
『ふ~ん…』
『それが何か?』
『いやっ、和之と同い年やのに大人っぽいからおると思って』
『それは老けてるって事かな?』
梅垣は苦笑いをした。
『じゃなくて顔もマシやし和之みたいに偽物のインテリ顔じゃなくて普通やからさ』
『インテリ…プッ』
松井の顔が出て来て梅垣は爆笑した。
この会話のおかげかこの後2人はいろいろ話が出来て梅垣もとりあえずしばらくは居候を許す決意をした。
笑いの力は絶大であった。
『じゃあまあ同居する記念に今日は飲んどく?』
『うん!』
愛がうなずくと2人はハイツの隣にあるコンビニに酒を買いに行ったのであった。
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