宮園 繭(ミヤゾノ マユ)

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そんなことを考えていると、その女の子はこちらに向かって歩いてくる。 歩いてくる………いや、見た目は歩いているのだが、しっかり浮いている。 ……やっぱ、そうだよな。 まだ自分の中に数パーセントの否定したい気持ちがあったらしい。 我ながら、諦めが悪い。 と、ため息をつくと、いつの間にか目の前まできてた女の子が声をかけてきた。 「ぁ………ぁの…」 消え入りそうな弱々しい声で話しかけてきたその女の子は、今にも泣きそうだ。
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