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その顔が余程不気味だったのだろう。
逃げるように……否、まさに逃げてしまった。
「ははは………」
本当に危ない人に見える。
と
「………ん?」
その瞬間、真剣な眼差しを今逃げた人がいた向こう側に向ける。
視線の先には……
優しい雰囲気を醸し出す眼。
そして、肩まで伸ばしきちんと整えられた黒髪。
歳は16才くらいだろうか。
それでも、少し幼さの残る顔立ちは、綺麗というよりも可愛らしいという類いに入るだろう。
だが、そんな顔に悲しげな、寂しげな表情を浮かべている。
そんな女の子がいた。
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