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獄寺君は俺が補習でのこらなければならないとき時、何時間かかっても帰らずに待っててくれている。
その時の時間つぶしは屋上で煙草を吸ってるか音楽室でピアノを弾くことみたい。
獄寺君の奏でるピアノの音はきれいで、その音が聞こえるときの補習はいつもより頭が回転するような気がする。
だから俺はその音が大好きなんだ。
もちろん、それを奏でる本人も・・・。
その日の補習は英語だった。
補習って言っても簡単なプリントをやるだけだったから、一人で頑張るってことを獄寺君に伝えた。
その間聞こえてきたのはいつも弾いている少し暗めのクラシックじゃなくて、やさしい聞いたことのあるような曲だった。
たぶんこの曲を弾いているのは獄寺君。
明るい曲を弾いてるって事は今日は多分上機嫌なんだろうな。
「・・・終わった!」
俺は終わったプリントを職員室にいる先生に提出して、急いで音のする音楽室の方に向かう。
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