第一章「入学式」

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校門まで走り立ち止まる。 杜人「はぁ………はぁ……」 両膝に手をつき息を整える。 杜人(失礼な事………しちゃったな…) 自分の行動に後悔する。 杜人「………でも…綺麗な人だったな~」 さっきの風景に立つ女性を思い返す。 ??「杜人君!!」 だらしない顔をしているとふいに声をかけられた。 振り返ると目の前に女の子が立っていた。 綺麗な腰まである黒髪を後頭部で束ねている。 顔は綺麗に整っており可愛いと言うよりは綺麗だ。 杜人「おう、紗夜か」 そうこの女の子が杜人の幼なじみの紗夜である。 紗夜「おはよう、今日は早起きだね?」 微笑みながら寄ってくる。 杜人「あぁ母さんの陰謀でな……」 思い出し頭を抱える。 紗夜「おばさんの?あ、そうだ、え~とね……」 紗夜が鞄を開け何かを取り出す。 紗夜「はい、ネクタイ!家に忘れてたよ?」 渡されてからネクタイが無いことに気づく。 杜人「あ~わりぃな朝忙しくて忘れてたよ。ありがとう、紗夜」 そう言って紗夜の頭を撫でる。 紗夜「えへへ」 紗夜は恥ずかしそうに顔を赤らめてうつむく。 杜人「っと…そろそろ入学式だな………紗夜行こう」 紗夜の肩をポンと叩く。 紗夜「うん!」 二人は体育館に向け歩き出した。
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