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校門まで走り立ち止まる。
杜人「はぁ………はぁ……」
両膝に手をつき息を整える。
杜人(失礼な事………しちゃったな…)
自分の行動に後悔する。
杜人「………でも…綺麗な人だったな~」
さっきの風景に立つ女性を思い返す。
??「杜人君!!」
だらしない顔をしているとふいに声をかけられた。
振り返ると目の前に女の子が立っていた。
綺麗な腰まである黒髪を後頭部で束ねている。
顔は綺麗に整っており可愛いと言うよりは綺麗だ。
杜人「おう、紗夜か」
そうこの女の子が杜人の幼なじみの紗夜である。
紗夜「おはよう、今日は早起きだね?」
微笑みながら寄ってくる。
杜人「あぁ母さんの陰謀でな……」
思い出し頭を抱える。
紗夜「おばさんの?あ、そうだ、え~とね……」
紗夜が鞄を開け何かを取り出す。
紗夜「はい、ネクタイ!家に忘れてたよ?」
渡されてからネクタイが無いことに気づく。
杜人「あ~わりぃな朝忙しくて忘れてたよ。ありがとう、紗夜」
そう言って紗夜の頭を撫でる。
紗夜「えへへ」
紗夜は恥ずかしそうに顔を赤らめてうつむく。
杜人「っと…そろそろ入学式だな………紗夜行こう」
紗夜の肩をポンと叩く。
紗夜「うん!」
二人は体育館に向け歩き出した。
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