カブトムシ

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「ふむふむ、確かにな」 「後どうせなら顔の形も色も一つに統一してしまえ。いちいち変えるのめんどくさい上に、最近じゃその違いの性で勝手に殺し合ったり死んだりしてしまう。予定を合わせるこっちの身にもなってほしいよ、全く」 「なるほどな、ではそうしよう。色は……基本の黒でいいか。ただ、せめて一目で男か女か分かるように男の方には何か目印をつけておくか」 神様は手にしたスケッチブックにスラスラとイメージ図を書いていく。単純な顔が二つ、片方には角が描かれていた。 「そうだ、足も要らないんじゃないか?最近はどこにいくにも車だ飛行機だと自分達の作ったものを使っている」 「うむ、しかし車を持っていない者もいるし、歩くのが好きな人間もいるぞ?」 「確かになぁ……そうだ!足を無くす変わりに手を増やして足の変りに使わせるのはどうだ?」 「なるほど、手は沢山使っているしそうしてしまえばかなりの削減になるぞ!」 神様はうなずきながらスラスラとイメージ図を書き進めていく。先程の顔に、体と左右に三本ずつ手が描かれた。 「む、こうすると二足歩行は無理だな……どうしてもうつぶせのままになってしまう。 これでは背中の大事な部分が守れないな」 「なら保護する為にカバーのような物をつければいいじゃないか」
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