カブトムシ

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しかし、戦争は無くならなかった。  姿は変わっても人は人どんなに差別する場所が無くても、自分が上になりたい人間だ。 誰よりも食料を、もっともいい場所に住みたい。 人々は奪いあい、遂に核を使ってしまう。そして、人類は滅びた。 荒れ果てた大地を見て飽きれながらも、神様は仕方なくもう一度作り直す。 魚から両生類へ、両生類から爬虫類へ、爬虫類から鳥へ、鳥から哺乳類へ……そうして猿が生まれて、手を使い初めて……。 昔の人類はほんの少しだけ生きていた。昔よりも小さく、ずっと知能も衰えてしまったけれど。 いつしか新しい人類が、遥か昔に栄えた彼等をカブト虫と呼ぶようになるのは、また別の話……。        ~fin.~
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