狼と向日葵(後編)【おおかみとひまわりこうへん】

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ひまわりさん 私はこれを、病床で書いています。 あなたがこれを読むときは、私はもうこの世にいないということになりますね。 どうか、最後に逢いに行けない私を、許してください。 この病は、人に遷ってしまうので、あなたに遷したらどうする、と土方さんに諭され…私は自分の未熟さを思いしりました。 ほんとうにすみません。 ただ、重く考えないで欲しいのです。 いつかは、みんな、死ぬ。 それが少し、私は早かっただけだと、理解してください。 私が死んだあとは、全て土方さんが世話をしてくれるでしょう。 私のことは、心配しないでください。 ただ… 土方さんが、私はとても心配だ。 あの人は、強いようで、脆い。 ひまわりさんに、そっくりなんです。 私が好きな二人が、幸せでいることが、私の望みです。 こんなことを頼めた義理ではありませんが、どうか、土方さんを、よろしくお願いします。 きっとあの人は、ひまわりさんの恨みを買って、あなたを死なせまいとするでしょう。 でも、それは、まやかしだと、わかって欲しいのです。 土方さんと、ひまわりさんが、自分の命を全うすること… それが私の、願いです。 どうか、達者で。 沖田 総司
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