青葉【あおば】

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煽り文句… 「…ずっとあんたをまっていんしたよぅ」 「体が…溶けそう」 「早く、早く抱いて…」              いままで他の男に私が放ったすべての文句は、この人の前では意味をなさなくなってしまう…              言葉が、出てこないのだ。              私が沈黙していると、彼が口を開いた。              「あ…青葉殿」 ひどくおぼつかない。              「殿、は、要りやせん…青葉、と呼んでくんなさい」              「青葉…は、好きな食べものは、なんですか」 白い肌なので、頬が上気してるのが目立つ。 顔をじっとみていると、なんだか心が洗われるようだ。              「青葉……?」              「あ、たべもの…たべもの……」 仕事では絶対にされない質問に、あわててしまう。              何が好きだったか…そんなことが、思い出せない。              「兄さんは、何が好き?」              「名前を名乗っていませんでしたね、私、清太郎といいます」 にこ、っと笑う。              その笑顔をみると、胸の奥がちくちくと痛む。息をするのが、なんだか苦しい… これは、なんなんだろう。
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