青葉【あおば】

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ふるふると体が震える。              体が熱い…              今まで、客に言った言葉が、頭をよぎる。 でも、どれも今の私には、しっくりこない言葉なのだ。              つぷ…と彼の指が入る。              「っあぁ!」              激しい快感に身を捩る。              「清さん…清さん……わっちは、もう…」              「青葉の中、熱い」              だめだ。 そんなことを言われたら、どうにかなってしまう…              「清さん…の、」 彼は私をじっと見つめる。 「ほ……し…い…」              やっと言葉が見つかった。飾りの無い、ほんとの言葉。              彼がのしかかって来る。              瞬間、とてつもない快感に悲鳴を上げた。              「あ…あぁ…清さん」 「…あお…ば」 彼の眉間に、しわ。 彼が、私の中にいる。              それは…とても熱い。              満たされている…と、初めて実感する。
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