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宏祈は尚を見る。
――人形のような顔立ちに、
大きくて愛らしい茶褐色の瞳。
――黒のような藍色のサラサラな髪。
前髪を上でとめているのが可愛らくて特徴的。
容姿だけなら、女の子にも間違えられそうだ。
身長だって、萩野よりは高いものの、高校男子にしては低い。
160㎝ぐらいだろう。
そんなふうに尚を見ていると、
宏祈の視線に気付いて尚が宏祈を見る。
「どうかしたんですか?」
「いや、何でもないよ。
…ねぇ、萩野が今電話している人って、萩野にとってどういう存在?」
僕はさり気なく聞き出してみる。
“ゆかり”という人物が気になって仕方が無いから。
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