第1章 ‐プロローグ‐

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だから、そんなモノに任命されたボクは、世界一、不運な奴なのかもしれない。 「っていうか、凄いよね。 1年生でいきなり『Honey』って。」 感心したように話す、尚。 「本当だよなぁー…。」 確かに凄いと思うけど…、全然嬉しくない…。 それどころか、表情は曇っている。 ―入学してからわずか2週間。 2週間たっても、まだ、信じられない現実。 信じたくないんだー…。 靴を履き変えて、寮に向かおうとした、 その時だった。 「あれ?…戻るんだ…。」 不意に声がした。 とても聴き覚えのある声だつた。 声がしたほうを見ると、 オレンジ色の光に染まる人の姿が見えた。
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