冬の温もり

3/6
前へ
/7ページ
次へ
「・・・今夜も冷えるな。」 小十郎は火鉢の炭をつつきながらふっと戸の方へと顔を向けた。 静かに自分の部屋へと近づく足音にじっと耳を澄ませて・・・ 「何か・・・御用でございますか?政宗様。」 スーッと開いた戸の向こうには当然のように政宗が立っていた。 「Oh、小十郎。流石は"竜の右目"を名乗ってるだけあるな。」 悪戯な笑いを浮かべた政宗は入って来た時同様、静かに戸を閉じるといそいそと小十郎の横へと腰を降ろした。 「して、何用でございますかこの様な真夜中に・・・」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加