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[.*赤いマニキュア*.]
「赤はデイビットの色だと思うの。金髪に良く栄えてね」
部屋の中をシンナーの臭いで満たしながら、栞はデイビットの指に赤いマニキュアを塗る。独特の臭いに顔をしかめながらデイビットは言った。
「しかし…‥男にマニキュアはどうかと思うよ、栞」
「しょうがないじゃん。ふざけて出した懸賞に当たったんだから」
もったいないしね…‥と、付け加えて、栞はせっせと作業に没頭する。
(もったいないのなら、誰かにあげてしまえば良かったんじゃ…‥?)
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