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ある日、いつものように"家"
の中でゴロゴロしていると、
ある女の子がじっと僕を見て
こう言った。
『この子がいい!』
僕は何が何だかわからなかった。女の子の声に気づいたのか、大人の人2人が女の子のところに来た。
1人はサラサラの長い髪を片手で押さえてて、ぱっと見ても30歳くらいのとても綺麗な女の人で、もう1人は眼鏡をかけた優しそうな男の人だった。
2人とも女の子に優しく笑い、僕の方をむいて
『可愛い子犬だね』
と言った。僕は女の子の家に買われるのだ。
『ペコ、元気でね。幸せになるんだよ』
由真はペコを見て、別れを惜しみながら涙をポロポロと流して言った。
ペコは意味がわからず、
ただシッポを大きく振るだけだった。
『ペコって名前、お姉さんが付けたの?』
『うん。ペコちゃんみたいに舌を出してるからペコって名前にしたの。可愛いでしょ?』
『うん!凄く可愛い。この子の名前、このままペコって名前にするね』
由真は少しビックリしたが、
『ありがとう』
と笑顔で言った。
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