痛いの痛いの…

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北風が舞う街を、アテも無く歩いていると、元気に走り回る男の子が一人。 「この寒い中、子供は元気だなぁ😃」 無邪気にはしゃぐ姿に足を止めた。 「そんなにはしゃいでいると転ぶぞ😁」と思った瞬間、ドタッと怪音が響いた。 そこには、ピクリとせずうつ伏せで寝転がっている男の子の姿が。 急いで駆け寄ると、男の子はおもむろに立ち上がった。 「大丈夫?痛いとこ無い?」 そう聞くと 『おひざが痛い』 震えるような声で小さく答えた。 「え⁉」 うまく聞き取れず、思わず聞き返してしまった。 『おひざが痛いの‼』 今度は大きな声で答えた。 今にも泣き出しそうな顔をして睨みつけている。 「それじゃあ、魔法の呪文を教えてあげるね😃 痛いの痛いの飛んでけぇ⤴」 そう唱えると、男の子は不思議そうな顔して聞いてきた。 『痛いの痛いのは、何処に飛んでちゃうの?』 えっ😵⁉予想外の質問に驚いた。 「何処だろう😓?多分、遠いお山かなぁ⤵?」 苦し紛れに答えた。 『だったら、遠いお山の人が可哀想じゃん😁』 余りにも素直で優しい言葉に絶句した。 「そうだね。その通りだね。ごめんね😢もう一度やり直すね。 痛いの痛いのお菓子に変われ。 痛いの痛いのオモチャに変われ。 痛いの痛いの笑顔に変われ⤴🎵」 そう唱えると男の子は、満面の天使の笑みを浮かべ、何度も何度もお母さんの迎えが来るまで呪文を唱えていた…
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