不幸

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僕は自分の入っているダンボール箱を見る。 “誰か拾って下さい”とある。 「どうせなら一緒にお金も入れておけば誰かが金目当てで拾ってくれるかもしれない」と前の飼い主は呟いていたが、彼はかなりの貧乏だったので結局ダンボール箱には僕以外何も入っていなかった。 貧乏といっても僕を飼う前は中心企業に勤めていたらしく、ある程度は収入があったが僕を飼ってから何日も経たないうちに会社が倒産してしまい無一文になったんだとか。 どうみても僕の所為じゃないのに僕はとばっちりを食らって、今ここにいるわけだ。
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