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何を見ているのか気になって、竜にぃの視線を目で追った。
だが、竜にぃの視線の先には気味の悪い小径が有るだけだった。
『竜にぃ、なにもないじゃんかぁ。何見てんだよ~。』
握っている手を揺さぶると、やっと気付いたのか
『…姫?…なんでここに?』
と訳の分からないことを言い出した。
『竜にぃと一緒に家にかえるとちゅ~でしょ。竜にぃ、早く帰ろ~』
ふざけてるのかと思い、手を揺さぶりながら、早く帰ろうと催促する。
『帰る…?あぁ…そうだったっけ?』
『竜にぃ、何言ってるの?早く帰ろうよ~。もぅ真っ暗だょ?僕、夜ご飯にピーマンでてもちゃんと食べるからさぁ~。だから帰ろ~帰ろ~』
何となく冗談っぽくない雰囲気になんだか恐くなり、俺は必死に催促した。
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