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今俺は、自分の部屋であるものを書いてる。
内容を読めば、誰だってわかると思うが遺書だ。
自殺を決意した時にはすぐさま実行しようとしたが、それだと俺も両親も後味が悪いと考え、遺書を書くことにした。
…が、遺書なんて一生に一回書くかもわからないものだ。
とりあえず、羊皮紙と筆を用意して自室の机に広げて見るも、当然何を書くべきか思い当たらない。
昼に始めた作業だが、羊皮紙と格闘するうちに、いつの間にか時刻は夜になっていた。
「そうだな……家族なんだし敬語をなくして、もうちょっと砕けた感じにしてみよう!」
『親父、お袋
悪ぃけど先に逝くわ
二人の息子として生まれれてよかった
おいおい、泣くなよ
ま、そんなに悪い人生じゃなかったよ!
親父もお袋も、もうちっと長生きしてからこいよ?
あの世で待ってるから………』
「ん、ん~…個人的にはいいが…あんま遺書っぽくない」
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