〈さよなら〉と〈ようこそ〉

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端から見れば、俺が今から死のうとしているなんて、誰も思わないだろう。 実際に俺は遺書を書いている今でも、虚しくなるどころか逆に少し楽しみだ。 誰かに言えば愚かな考えだと怒鳴り散らされるだろう。 “命を大切にしろ!”なんて在り来たりな説教をされるだろう。 自分でもわかってるよ。 この思想は間違いだ。 だけど俺は死にたいんだよ! 理由を聞いたら呆れるだろう。 思い出すだけでも笑える。 つまらないんだよ。
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