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時間は流れ、夕方。
栞「・・・。」
帰宅途中に栞流の目に入ったのは、幽霊と呼ばれる者達。
いちいち反応していたらきりがないので、声掛けられたような気がしても、華麗に無視して通り過ぎた。
「カナァー?!!」
栞「うわっ!なに?!」
一緒に帰っている栞流の友達がいきなり大声をあげた。
友達の名は杉本 香(すぎもと かおり)。
結構うるさい性格をしているが、話が楽しいので栞流はこの友達が、一番一緒にいて楽しいと思っている。
ちなみにカナとは栞流のニックネームだ。
香「なに?!じゃねぇよっ!!また変なとこ見てボーっとしやがって!!もう知らないっ!!カナの馬鹿ぁ!!」
無視していたつもりが、気を取られていたようだ。
栞「馬鹿ぁ?!ちょっ待てコラァッ!!」
馬鹿と叫んで全力疾走で先に行った香を、慌てて栞流が追い掛ける。
栞「香体力ないんだからそんなに走ると疲れるよっ!!」
香「へっへーんっ!大丈夫だもんねっ!カナになんか負けるかぁ!!」
ちなみにこの香、何かと栞流に対して、敵対心を燃やすのだ。
おかげさまで栞流は時々、今のように取り扱いに困っている。
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