1―現実的日常―

3/4
200人が本棚に入れています
本棚に追加
/197ページ
時間は流れ、夕方。 栞「・・・。」 帰宅途中に栞流の目に入ったのは、幽霊と呼ばれる者達。 いちいち反応していたらきりがないので、声掛けられたような気がしても、華麗に無視して通り過ぎた。 「カナァー?!!」 栞「うわっ!なに?!」 一緒に帰っている栞流の友達がいきなり大声をあげた。 友達の名は杉本 香(すぎもと かおり)。 結構うるさい性格をしているが、話が楽しいので栞流はこの友達が、一番一緒にいて楽しいと思っている。 ちなみにカナとは栞流のニックネームだ。 香「なに?!じゃねぇよっ!!また変なとこ見てボーっとしやがって!!もう知らないっ!!カナの馬鹿ぁ!!」 無視していたつもりが、気を取られていたようだ。 栞「馬鹿ぁ?!ちょっ待てコラァッ!!」 馬鹿と叫んで全力疾走で先に行った香を、慌てて栞流が追い掛ける。 栞「香体力ないんだからそんなに走ると疲れるよっ!!」 香「へっへーんっ!大丈夫だもんねっ!カナになんか負けるかぁ!!」 ちなみにこの香、何かと栞流に対して、敵対心を燃やすのだ。 おかげさまで栞流は時々、今のように取り扱いに困っている。
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!