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お父さんが私に言うこと。
「酔っ払って暴力を振るってしまった」
高校生の私。
お父さんは壁にお酒のグラスを投げつけたという。
「親を無視するのか」
私は固まっていたんだって。
お姉ちゃんが誕生日にくれたそのグラスは粉々になって、
壁には今も傷が残っているんだって。
お父さんは酔うと言う。
何度も何度も言う。
「本当にすまなかった」
私は笑う。
「覚えていないよ」
お父さんは自分を責めて、
私はお父さんを慰める。
「覚えていないよ」
お父さんは私の病気を、
自分の所為じゃないかって
思っているみたい。
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