━ 永遠の別れ ━

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車内でも体が言うことを聞かなかったよ。 (帰らなきゃ‥‥ でも、逢いたい‥‥) 「ドアポストに入れたよん」 精一杯の明るさであなたメールを送ったの。 (よしっ!!) そして車を走らせた。 しばらく走っていると、着信が鳴った。 「ごめん、今起きた。 鳴らしてくれればよかったのに‥‥ わざわざありがとう」 メール文の下には指輪を身につけたあなたの姿。 (なんで?) 「ズルイよ‥‥」 涙が止まらなかったよ。 逢ってしまえば、気持ちが抑えられなくなる。 そう思ったから逢わずに帰ったのに‥‥ ケータイを握りしめながら、あたしは泣いたよ。 「好きだよぉ‥‥」 溢れ出た気持ちは止まらなかった。 あたしはどうしても どうしても あなたが欲しかった。
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