76人が本棚に入れています
本棚に追加
車内でも体が言うことを聞かなかったよ。
(帰らなきゃ‥‥
でも、逢いたい‥‥)
「ドアポストに入れたよん」
精一杯の明るさであなたメールを送ったの。
(よしっ!!)
そして車を走らせた。
しばらく走っていると、着信が鳴った。
「ごめん、今起きた。
鳴らしてくれればよかったのに‥‥
わざわざありがとう」
メール文の下には指輪を身につけたあなたの姿。
(なんで?)
「ズルイよ‥‥」
涙が止まらなかったよ。
逢ってしまえば、気持ちが抑えられなくなる。
そう思ったから逢わずに帰ったのに‥‥
ケータイを握りしめながら、あたしは泣いたよ。
「好きだよぉ‥‥」
溢れ出た気持ちは止まらなかった。
あたしはどうしても
どうしても
あなたが欲しかった。
最初のコメントを投稿しよう!